マイノリティ雑貨店

自動車、発達障害などを扱うブログです。最近はQMAにはまっています。

アルコールの強要がとんでもない理由

さて、11月が終わり12月へとシフトしていくこの頃。会社や仲間では忘年会が始まる季節だ。居酒屋はちょうど書き入れ時で忙しいのだが、いろいろなトラブルも多くなる。それは、酒を飲んで酔っ払った人間が吐いたり、急性アルコール中毒で病院に運ばれるリスクが非常に高まるからだ。
自分はあまり酒の味が好きではないのでほとんど飲まないが、人が酒を飲むこと自体は別に嫌いではない。ただ、その時に無駄な迷惑をかけたり酒を強要する人間は勘弁願いたいと考えている。ニュアンスとしてはハイテンションになるのはいいけど、店の備品とかは壊しちゃダメみたいな簡単なことを言っているだけだ。

「社会人なら酒くらい飲めないと一人前になれない」「酒も飲めないなんてつまらない奴だな」「俺も弱かったけど、飲めば強くなれるよ?」とかいう上司や先輩、体育会系の同僚がいるかもしれない。
※ここに書いてある社会人というワードは社畜 or体育会系奴隷という言葉で変換してくれた方が読みやすいと思います。

飲み会の目的は親睦を深めるということが多いが、人によってはこの親睦の深め方が合わない人というものがいる。気軽な仲間や集まりで触れ合う酒なしのゲーム大会とかでも別に仲良くなれないわけではなかろう。

だいたいの人は飲み会がいいのだろうが、あまりにも飲み会の環境が過剰適応になってしまう人がいるのを忘れてはいけない。そもそも、嫌いな人と親睦を深めるだなんてほとんどストーカーと変わらないのではないか。
女性が嫌いな男性に付きまとわれれば、ストーカー被害を受けていると認められる。
男性が嫌いな男性に付きまとわれているのもある意味ストーカー被害になるはずだ。もしそれが快感だとしたらそいつは変態だ。
本当に上司が評価されている人ならば酒が飲めなくても、部下と一緒に話を盛り上げることはでき、親睦は深まるはずではないだろうか。
あ、飲み会限定でウザい人もいるのでそういう場合は除外。
たぶん、飲み会を強要しすぎる人は嫌な部下と無理やり酒を飲んで自分も嫌な気分になりたい人なのかな?と思ってしまう。自分も嫌だし、相手も嫌なのに頭の硬い常識(?)で無理やり行くというのがよく分からない。ある意味強迫観念に近いものを感じてしまう。
ちょっと批判だけのように聞こえてしまったが、酒を飲んでわいわいやっている雰囲気を否定する気はない。わざわざ、楽しんでいるところを邪魔する気もない。問題なのは頭の硬い受け取り方や節度ある飲み方をしないことではないだろうか。

余談だが、一度、名古屋へ旅行しているときにワタミの中に家族と行こうとしたときがあった。しかしあまりにもうるさすぎるし、人が多すぎて待たざるを得なかったので速攻で引き返したことがある。この喧騒が好きな人もいるのだろうが、刺激が多すぎて脳処理環境から考えると非常によくない状態だ。おそらくADHDの脳(多動/不注意関係なく)の中はおそらくあれぐらいの思考がいつもアイドリング状態になっている。

酒も飲めないなんてつまらない奴だなと思う人もいるかもしれない。ただ、この発言を聞いた人の心の裏では「酒の力を借りないと面白い話ができないの?」と思う人も多そうだ。
個人的に言わせてもらうとこの発言を言う人の話が面白いと思ったことは一度もない。(酒あり/酒なしに関わらず)
むしろ酒を飲むと、意味不明な騒ぎはともかく、社会人の常識みたいなことをいつもの説教のように朗々と喋られるのであんまりいつもより変わらないもしくは逆に「つまらなくなるなー」と思うことの方が多い。
え?そんなこと言われると干されるって? いいよ、どうせ心は乾いているんだから聞いちゃいないでしょ?
話が面白い人は、酒を飲んでも話題が豊富で楽しませてくれる。説教しか話題がないのは少しさびしいなぁ。

今度は、ちょっと化学的な話をしましょう。
結論から言うと、最初に酒が弱い人が強くなったというのはかなり負担がかかっていることを意味している。直ちに影響はないが、50代の健康診断表は呪いの手紙になるだろう。
あと遺伝子的に飲めない人間には決して飲ませてはいけない。生命に直結するからだ。いや、殺人といったほうがシンプルかな?
かなり分かりやすいサイトがあるので紹介しよう。
下の説明が面倒ならこれだけでもいい。

酒の強さの説明

体の中に入ったアルコール(エタノール:C2H5OH)は体の中で酸化されるとアセトアルデヒド(CH3CHO)という毒性を持った物質になる。酔いが回るのはこいつが犯人であり、エタノールに罪はない。この毒性を無くすために分泌されるのが、ALDH2遺伝子というものである。この説明がかったるいなら、酒を分解する能力のあるでっかいタンパク質だと思ってくれればいい。
正式名称はアルデヒドヒドロゲナーゼ(ALdehyde DeHydrogenase 2)というのだが、これはアルデヒド脱水素酵素の2型と日本では言われている。
結果的にはALDH2は体内でアセトアルデヒドを酢酸に変化させる。酢酸はちょっと面倒くさい反応(ここじゃ書ききれない)を経て二酸化炭素と水として排出される。
酒を飲むと蚊に刺されやすいのは二酸化炭素がいつもよくたくさん出るため。
いろんなサイトでも言われていることだが、日本人はあんまり酒に強くない人種である。
特に関東地方など、日本列島の真ん中よりになればなるほど弱い人の傾向は強くなる。
だから、沖縄や北海道の人は泡盛などの強い酒をガバガバ飲んでも平気な遺伝子の人が多い。本当に酒が強い人はALDH2の活性が強いのだ。だからいくら飲んでもすぐに分解される。ちなみに、ロシアとかではほぼ100%の人にALDH2の活性が最強だ。
飲み会の話に戻ると、ALDH2の活性が強い人は別に問題ない。
ただし、一番アル中になりやすいタイプなのでそこは気を付けたほうがいい。
問題となるのは、ALDH2の活性が弱い人(1/16の強さ)とまったく活性がない人のタイプになる。遺伝子型を強い(GG型)、弱い(AG型)、なし(AA型)として分類。
慣れるとか息巻いているAG型の人は日本人に44%いるので決して少なくない。
慣れれば飲めるというのは「個人差」によるものも無視できない。
アセトアルデヒドを分解する能力が弱い。しかし、ALDH1という1型の遺伝子がそれを手助けしてしまうのだ。ただ、2型と違う点として1型はアルデヒドが高濃度にならないと効果を発揮しないのでそのころには酔いが回って気持ち悪くなったりする。
ゆっくり飲まないとAA型のごとくばったり死ぬ可能性が大きいぞ!
イッキ!とかやる馬鹿大学生いるけど、ある意味殺人だよ・・・。
イッキは農民とメダロットだけで十分ですよ。
だから、「強くなった!」と思っている奴は慣れや麻痺?で単に鈍くなっているだけの話だ。
ブラック企業の内情が当たり前だと思っている人みたいだね。
低濃度で分解してくれるALDH2がまともに効いていない。しかし、分解できていないわけではないので倒れるほどにはならない。これは長期的には単純に毒飲んでいるのとほとんど変わらない。ただ、ALDH1の活性が強くてもALDH2の活性が全くない人(AA型)は絶対に飲んではいけないし、その人に飲ませてはいけない。「まったく分解されないこと」が一番危険だからだ。遊戯王で言うならダイレクトアタック。AG型の人は守備表示のモンスターがやられた程度の違いがある。
酒の強さを左右する遺伝子にはもう少し多くの種類があるので、弱い強いは単純に語れないのでここらへんにする。
言いたいこととしては、専門知識がどうのこうのわかる必要はない。
だけど飲めない人がいる。気持ち悪くなって余計楽しくなくなってしまうひとがいる。
それに飲んで同調しろというのは「死んでください」と言っているのと同義であるのは意識していただきたい。タダでさえ忙しい看護師の人や医師の人に自業自得の飲み方で迷惑をかけるのはやめてね、マジで。