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自動車、発達障害などを扱うブログです。最近はQMAにはまっています。

上下関係という名の大義名分

体育会系は上下関係に厳しいとか、しっかりしているとかそういった話をよく聞く。
世間ではそういった風潮をよろこんで受け入れている節があるが、本当に上下関係を大切にしているか?と考えてみた。
結論から言うと、体育会系の上下関係は奴隷とマスターだ。しかも無賃金という鬼畜な所業。(現在の日本の法律は奴隷制度を給料のあるなしに関わらず禁止しているし、今回は会社組織そのものが対象ではない。)

さて、上下関係って何だ?だいたいは、上司もしくは先輩⇔部下もしくは後輩のことの関係だ。
関係を大事にするということは「尊重しあう」ということに収束する。ところが、体育会系の組織で部下が尊重されることってあるだろうか?少なくとも(まともな)組織では聞いたことがない。
あきらかに上司の権力/説教などが強くなっており、部下の相談などは実質できないような感じになっている。
何か相談すれば「言い訳するな!」「黙ってやれ!」ということもあるだろうし、上に相談しても上がそういう体質だと圧力を逆にかけられてしまう場合もある。部下や後輩などは上の人に尊重をしようとしているのだが、どうやらその人たちには「尊重」されているように感じないようだ。下手すれば過剰適応まっしぐらだ。
少し前のエントリーで書いたと思うが、「金を払うほうが偉い」みたいな論理がまかり通っている。
しかし、上司は部下に金を払っている立場ではない。もし、部下になんかおごって「俺が払っているんだ!」ということを大義名分にして理不尽な命令をしているとしたらそれは最悪だ。
仕事を遂行するために必要な命令と、関係ない理不尽な命令はまったく別のものになるからだ。
おごっていることで貸しを作っているつもりなら発想的は悪徳金融業者もどきだ。
ひとつ言っておくとおごる/おごらないはともかく、尊重されたいなら部下を尊重しないとついてこない。
ただ怒鳴っていうことを聞かせていたおっさんが会社を定年で辞めて部下に会ったらどう思われているだろうか?洗脳されていたらたぶんすごいと思われているだろう。それって麻痺だ!

え?部下みたいな青二才なんか、社会のことを知らないから聞く必要がないと思っているあなた。
第三者の意見っていうのは非常に重要なことが多い。もちろん、部下は第三者の立場ではないが上司たちとは違う意見を持っている場合も多い。そこからは多角的な視点を持つこともできるが、ダメな場合もある。
本当にこの意見はだめという場合、理由をメリット/デメリット付きで説明しなければならない。
組織でできない理由などを突き詰めていくと、案外上が責任をとりたくないということにつながることが多い。
これは会議にも応用できる。「この意見以外受け付けない」みたいな風潮は意見の交換場所ではなく、ただの独裁政治だ。北朝鮮のぽっちゃり坊ちゃんと同じレベルとか終わっている。
上から腐る組織は下からの意見を聞かないところから始まっており、メカニズムとしては今説明した部分になる。

部下に上司の評価アンケートをとらせる機会というのはあるかどうか分からないが、ネット・匿名でやらせたらどんな結果が出るだろうか?もしかしたら無理やり特定して圧力をかける可能性もあるので現実的にはあまり効果がないかもしれない。

ちなみに、休みが多いことで知られる未来工業は上司が部下に尊重しない扱いをすると会議でつるしあげられるそうだ。有休の理由を聞くなどとんでもない!と社長から雷が落ちる。

仕事は形を重視するものではなく、中身を重視するものだ。茶道のように形式を重視しているとこんなひどい結果になってしまう。社会人なら〜 みたいなことを言っても部下に通じにくいのは残念なことを教えているせいだと思う。