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自動車、発達障害などを扱うブログです。最近はQMAにはまっています。

まっすぐな若者が生きにくい理由

みなさんは酵素基質反応を知っているだろうか? 知っている人はそのまま説明を聞いてもらいたいが、知らない人のためにちょっとだけ説明をしたい。
もちろん、今回の題名にあるように別に酵素の話をしたいわけじゃないのでご了承を。
説明基礎:酵素の化学

この図を見ると、基質(反応する物体)っていうのは酵素に形が合う場合のみ反応が起こるしくみになっていることがわかると思う。 パキンと割れるか、他のものとくっつくのかは酵素の特性しだいなので一概にはいえないが触媒作用として体の中で立派な働きをしていることを実感できるんじゃないだろうか。

このまま酵素の話を進めると、「基礎的な自然科学」のカテゴリーに入れなければならなくなるので本題に移ろう。なんで、まっすぐで不器用な若者たちは生きにくいのか? 結論からいえば、世の中が曲がりぎみだから。さきほどの話をふまえて、この図をみてもらいたい。



ややでかいが、気にしないでください。酵素は同じ形のやつに反応を促進する作用があることは言ったが、まっすぐな若者というのは社会から見ると基質の形がずれてしまっていることになっているのだ。
もちろん、性格的に問題があるとかそういうわけではない。ただ、社会が反応するには都合が悪いというだけで阻害(あえてこっちの漢字を使う)されている状態になる。

では、社会で適応している若者は無理やり自分の意思を曲げていることになるのではないか。
もちろん、もとから曲がり気味でこういったがんばり方が本当に好きなタイプは勝手に出世していくので今回の場合で話すのは時間の無駄だ。
今の社会で苦しむことになるだろうと思われるグループは、「過剰適応」を余儀なくされる人々たちだ。
もともとそういった人たちは基質の形が割とまっすぐなことが多い。図でいえば左側だ。就職活動や会社の風潮の中で合わせていくうちに基質の形を歪ませられる。そう、本来の形を失ってしまうわけだ。

ちょっとまた生化学の話に戻るが、基質っていうのはタンパク質でできている。熱や酸、アルカリなどで変性(固まったり、すること)をする。変性すると元には戻らず、失活する。(ゆで卵は生卵には戻れない!)
失活した酵素には触媒反応を失う。(=人間でいえば心身ともに重度の損傷と置き換えることができる)

ただ、人間社会の場合、基質の形は変わりはするものの、うつ病になるほどではない限り元に戻る可能性はあるというのがちょっと違う。上司や先輩、面接官、周りの堅い大人などという酸やアルカリ、熱によって価値観を変えられてしまう。
(ただし、変性による失活は社会復帰できないほど体を痛めなければ起こらないのが人間社会では違う)

これが一般的にいう「社畜」の作り方を酵素化学風に言い変えたものである。
もしあまりに変えられないというほどに左側の特性が強いと過剰適応にはなりにくいが、反応の促進も起こらないため、社会不適合として目的の生成物、すなわち給料などに困窮することになる。

問題なのは社会という酵素があまりにも基質特異性の選択があまりにもシビアすぎて感覚として左側の人間がかなり増えている状態であること。それ以前に社会が曲がりすぎてうつ病になるほどの変性にさせられることだ。
化学的補足をしておくと基質特異性の選択具合は酵素により違う。1種類の基質しか反応しないシビアなタイプもいれば、ある程度の余裕をもった反応性をもった酵素もある。
昨日のコミュ力の話(遠州弁のやつ)から言えば、「同じタイプのような人としかしゃべれない」というのが右側の状態に近い。こういった価値観は別に持ってはいけないとは言わないが、仕事だけが人生でないことはここではっきり言っておこう。なんで遊園地が流行るのか考えればわかるはずだ。

ちなみに、未来工業の酵素の形はかなり柔軟なうえ、ベースとしてはまっすぐなものではないだろうか?
いろんな価値観もそうだが、早く帰るために考える。少なくとも真逆なのは間違いない。
「真面目・内向的な社会不適合者に贈る」のNakamuraさんは基本的に左側の人がどのようにすれば生きやすいだろうかを考えておられ、非常にこちらの考えの助けにもなっています。
一番いいのは社会の酵素の形を変えることなのだが、それを変えるには相当の対策が必要だ。
だから、生きている間に曲がった酵素をなんとかできるようにしていければいいと思っている。