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自動車、発達障害などを扱うブログです。最近はQMAにはまっています。

放置国家とグローバル人材という架空の存在

中国備忘録というブログより、日本の弱点がまた少し見えてきた気がする。

自分はあまり法律に特化している人間ではないのでぶっちゃけロースクールに関しては興味はない。ただ、「法律業界と法学教育について考える」と「グローバル人材」の話題はすごく面白い記事だなと思った。
引用が長い・・・

1 法律それ自体に対する需要の不足〜日本は実は法治国家ではない

 法治国家というのは、ここでは外部規範たる法が治める国家という意味で使っています。外部規範というのは、みんなに通用するルールという意味です。
そして、この意味では日本は事実上法治国家ではありません。というのは、日本の場合、ほぼ常に内部規範(内部でのみ通用するルール)が優先的に適用され外部規範たる法は無視されるからです。
具体的に言うと、法律・人としての一般常識に照らせばやってはいけないことであっても、内部でやるべきこととされておればやらなければならないということです。又は、内部でやってもよいとされていればやってもよい(法律違反に問われない)ということです。例えば、業界や組織内で談合や偽造やパワハラとかが一般的であれば、法がこれらを禁止しているにもかかわらず職員はやらなければならない又はやっても不問とされます。
上司による部下への暴行等について被害届を出しても警察はかなりの確率で“受理”しない、というのもこの文脈で理解できます。「部下は上司の“モノ”であるから、内部の処理に任せるべきである」といった具合に、警察ですら勘違いしているのです。
そして、この内部規範も法律の範囲内で(公序良俗に反しない限りで)明文化されていれば必ずしも全否定はできないものですが、結局往々にして法律には反するので到底明文化などできず、結局、組織内での暗黙の了解になっているに過ぎない訳です。なので、要は、各組織は内部規範即ち暗黙の了解、もっと言えば、、、空気によって治められているのです。

 

要するに、「業界内の空気読んでいれば、あなたは安全を保障される。たとえ、それが法律違反だとしても」とということだ。

これね、実は学校のいじめ問題と構造が一緒なんだよね。司法が入る場合とそうでない場合が曖昧なのは似ている。ただ、学校の場合はもっとそれがひどい状態になっている。
だから、自分はこの状態によって国民が苦しめられる日本を「放置国家」と言っている。
柔道連盟とか教育委員会は閉鎖性MAXだろうな・・・やべえよ・・・
我慢して給料が増えるなら、まだ耐える意味はあるだろうけど年金が増える保証もないし昇給もすずめの涙。

あまりにも割が合わないし、業績は根性だけで上がるものでもない。下手すれば現状維持すら危ういのに。

話題を変えて「グローバル人材」の話を進めていこう。なんか、やたら阿倍総理が好きなグローバルという言葉の真意ってなんだろうね。派遣のことで「グローバル」とか意味わかんねえよ・・・
脱線してしまった。

とある企業の人事部が、グローバル人材(正社員、非新卒)を10名募集しました。
昨今の就職難+転職の激難状況を反映してか非常に多くの応募がありました。そして、その中から人事部は「語学力」「世界でやられないタフさ」という項目を要件として慎重に人選を進めて行ったところ、
9名日本人女性、1名外国人(非欧米系)男性という結果になりました。 
要するに、人事部が能力を基準に公正に人選を進めて行ったところ日本人男性が全く採用されなかったということです。(中略)
ということで上記10名が決まった後、企業内で人材の割り振りが決められていくことになった訳ですが、各部署は一斉にこう言いました。
「女なんかいらねえよ。人事部はなんで女ばっかり採ったんだよ。外国人も却下。」



globalとは「地球規模、世界規模の」という意味である。

地球はともかく、前提としては日本と外国の両方を見据えて物事を考えているということだ。前の部分にも書いてあるが、採用する本質としては「語学力」と「世界に対するタフさ(すなわち、知識や立ち回り方)」だ。
ここで大事なのは世界の立ち回り方を知っているかどうかなのに、日本のおっさんどもは日本企業の中で立ち回りを知っている人(しかも頑丈な日本男だけ)を求めているということだ。
対象は建物の中かよ!ビルの中で完結する人材かよ!一種の引きこもりじゃないすか。

hihi64さんはブログの中で「女性のほうが語学力が強い」ということを言っている。
本来なら必要な条件向きなのに、それでも好かれない理由が次の通りということらしい。

○なんだかんだ言って男尊女卑のクソオヤジが多い。
○実は女性の方が理詰めで来るので、暗黙の了解やら空気やらによって支配しづらい。
○女性は酷使しづらい(若い男性だったら酷使しても死なねえだろうという発想)。
ということなんだろうと思います。
 ※外国人も、疎まれる最大の理由は阿吽の呼吸が通じないということでしょう。



過労死前提の雇用もさることながら、立派な「心の鎖国」が完成していることにおどろく。
小学校、中学校の閉鎖構造とまったく変わってねえ! 

そりゃ、小学生が「いじめは犯罪」ということを理解するにはちょっと難しい環境よね。手本となるはずの大人たちができていないんだもんね。教えているのは気持ちよくさせるための処世術とおもしろくもない話だけ? 勘弁してくださいよ・・・。

 

「確かに英語ができることに越したことはないけど、『若い、日本人、男性、従順(何も考えずにYesと言う)、空気を読む(理論で攻めず上官の顔色と慣例と“業界常識”で動く)』は当然必須ね。これを満たさないならグローバル人材なんて要らないよ」、そんなところではないでしょうか。

 

そうそう、空気を読むの次の項目に追加しなければ。「高学歴で事務処理能力が高い」をつけ加えれば120点!
彼らは採用条件を「OR」じゃなくて両方求めている「AND」を採用しているわけだ。

しかも、前半の条件は足切りという東大のセンター試験も真っ青な基準だ。逆に向こうの国でグローバル人材を集めるとしたら、間違いなくこのおっさん達はお呼びじゃない。
なるほどね。アホ企業は「お金を稼ぐ小学生」ということがよくわかった。

本物の小学生と違うのはしょうもない処世術と妙に内部向けのスキル、それと所属という世間体がついていることだけだ。