ブラック企業に入ってしまうのは努力の問題か?
ブラック企業の話題でたまに、「お前は新卒の頃に努力しなかったから、そんなところにしか入れなかったんだ」という言葉を聞く
。自己責任みたいなことを言っているようだが、入社前に企業の内部がまともかどうかなんて分かるはずがない。知り合いに内部の社員でもいなければ情報なんて入りようがない。また、企業は機密情報が漏れないようにしているので、HPには晒してもいい情報しか載っていない。
ちょっとこれを見てほしい。→就職サイトに載っている若手社員の言葉が気持ち悪い理由について
日系パワハラの山下さんが会社の本音を書いた。だが、その本音は会社の都合のいい建前に書き換えられてしまい、元の面影がほとんどなくなってしまっている。
当然だが、こんなインチキ表現になった情報など、信ぴょう性はない。
綺麗な建前情報しか入ってこない就活生が頼りにできるのはこういったものしかないのですよ。たとえ就職偏差値が高い人気企業だとしても、アテになる情報がどのくらいあるのだろうか。
情報として有利といわれる、OB・OG訪問で先輩の話を聞くにしても、紹介者である先輩は下手なことを言えない。
なぜなら、自分の生活が危うくなるリスクを冒すことになるからだ。
「クソ野郎ばっかの組織」みたいなことを言っているコメントがあったらぜひ見てみたい。もし、あったら情報提供をお願いします。
これが本音だということです。中島義道氏みたいなこと言ってるけど、そんなもんだと思う。
本当に過ごしやすい組織もあるんだろうけど、そんなものは今の日本ではほとんどない。
結局としてあまり透明性のない情報を頼りに就職活動をしなくてはいけない。
東大卒のエリート学生がよく行く官僚だって、若手の退職率が高い。ガワの世間的にはランクが非常に高い。だが内情はまったくもって一般人にはわからないことが多い。30歳キャリア官僚が最後にどうしても伝えたいこと が出るまで、案外知らない人もいたんじゃないだろうか。
自分もそこまで言えるほど、詳しいとは思えない。グレゴリー・クラーク氏の本でも官僚組織そのものの深部には触れていないので、若手の退職率が高いことまでの情報を自分は知らなかった。
だから、ブラック企業に入ってしまうことを「自己責任」というのはやや無理がある。
採用数だって絞っているし、ルール違反してまで稼いでいる輩がいる以上打ち勝つためにはインチキが前提になることが必然的に多くなる。
学歴だって、全員が東大に入れるほどの枠はない。枠を無限にしても、今度は建物に入れなくなるという物理的な問題が生じる。就職活動中に病気になってしまうかもしれない。
まともな上司に当たるのなんて運があるじゃねーかよ! この意見に文句があるなら承りますよ!