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自動車、発達障害などを扱うブログです。最近はQMAにはまっています。

大企業を橋にたとえてみた

なぜ、こんなことを言い出したかというと、大企業に関する意見がどうにも混雑していたからだ。
ある人は「大企業はやばい!やりたいことはまずできないよ!」、しかし一方では「大企業は絶対安定だ。入れるのは新卒の今だけだよ。」という真っ二つの意見に分かれる。
なんでこんなに混乱するんだろうと思っていたら、大企業にはこの2つの側面があるため、どっちも正しいからだ。

個人的に感じるのは、今の日本の大企業というのは50年たった頑丈な橋に近いことということだ。
一応、Twitterでも言ったのだがここでももう一度言っておこう。

そしてこれをもっと深めていく。
大きな橋というのは橋梁工学に基づいて何年もつぶれないような設計をベースに作られているわけだ。この潰れないよ!という目安の年数のことを耐用年数というのだが、木造でなければだいたい40〜60年くらいに設定されている。(木造は15年ごとらしい)

当然、50年ももつように作られているので頑丈さを保つために整備もされたりする。だから、いきなり崩壊するリスクは低く抑えられているものの、金属疲労などの現象を100%避けることは不可能だ。

大企業というのはもともとは小さかったとしても大成功して大きな組織になる。

だけど、ある程度大きくなるとイノベーションを起こしにくくなり、停滞する。良くも悪くも企業体力はある(留保や資源などは断然レベルが違う)ので不景気でピンチになったとしてもなんだかんだ生き残れる。
ただ、その中でもJALなどはつぶれてしまった。橋でいうならあのぶっとい金属がボキッと折れてしまったことと同義だ。

大企業の社員の活気がないという記事はいろんなオンラインビジネスサイトにたくさん書かれている。
原因は上司や仕事のやり方の悪さなど多岐にわたるが、事実上そこの社員の世間体や待遇は暴落するということもないわけだ。(歩合制は除く)
業績が悪いと言っているが、あんまり組織外の人には実感は到底できないはずだ。

企業体力がある反面、見かけの割に活気がないというのも分かるのだ。

若手が大きい仕事をできる可能性も中小企業に比べれば低い。仕事が細分化されすぎて何やっているのか分からないということもあるだろうし、世間体が強い分、内部でどんなひどいことやっていても辞めにくい。(要するに、辞めてしまうと親戚の目が気になるということ)
よくいえば、波もない。悪く言えば活気がない。

たとえがあまり良くないのだが、心電図でいえば波の高さが低い状態だと思ってくれればいい。なんだかんだ仕事を主導的に動かせるのは50~60代の年代が多いため、保守的になってしまうのも活気をなくす原因になる。
そして本当にこの活気のない状態に嫌気がさした若者は辞職をしてしまうカラクリになっているわけだ。

橋で言うと、耐用年数が近くなった今でもまだつぶれていない。

でも、年数を数えるともうそろそろヤバいんじゃない?っていうような状態。でも、大事故は起こっていないし整備すると今度は交通がとまって不利益があるかもしれないみたいな不安のほうが大きくなってしまう。(=大企業の社員の士気の低下に対応)
整備するの?交通止めちゃうの?と迷っているうちにどんどん時間が過ぎていく。

実際、自分が生活で通っている橋は81年がたっており、対向車がトラックだと橋がたわんでいるのがよく分かる。
体が上下する感覚があるのでわかっていても不安になることがたまにある。

自分は理学系の専門のため、橋梁工学に疎い。なので推定だが、もしかしたらこのたわみが逆に耐用年数を延ばしているのかもしれない。
橋梁工学や構造工学に詳しい方は教えていただければ嬉しいです。

大企業に関わらず、企業の内部で言われがちな活気のなさというのはもう少し考えていく必要がある。パワハラなり、業績が伸び悩む理由なりにかかわらず問題があるということになる。
もっと元気な会社が増えてくれるといいんだけどねぇ。