マイノリティ雑貨店

自動車、発達障害などを扱うブログです。最近はQMAにはまっています。

酒の味が分かるって、どういうことなんだ?

まず、前提としていっておくのは自分は基本的に酒を飲まない。飲んでも、付き合いでグラス1杯をゆっくり飲むくらいで、そのときに「酒にはまる」という感覚を持ったことはない。別に、健康がどうとかというより酒の味そのものが好きじゃない。

カクテルあたりは割合飲みやすいといわれている。そして、実際飲んでみるとほかの酒に比べて飲みやすい。でも、個人的にそのままアルコールを抜いてくれればもっと飲みやすいと思うことが多い。

 

ちょっと待て、雑貨店ではそんな話題あんまりやらないよね?と思った方は鋭い。

この記事を書くきっかけはfumitakeさんが書いたこのシリーズである。

お酒がおいしいなんて感覚がよくわからない その一

お酒がおいしいなんて感覚がよくわからない その二

お酒がおいしいなんて感覚がよくわからない その三

お酒がおいしいなんて感覚がよくわからない その四

 

ある程度共感のできる記事なのだが、これをもう少し自然科学的な視線も交えながら考えていきたいと思う。意外と深い感じがしたのでただのつぶやきにしておくにはもったいないと個人的には感じた。

 

1~4のシリーズから、考える材料にしたいところをちょこちょこ引用させていただこう。

 

・でも、人はお酒がおいしいと言う。どこどこのメーカーのウイスキーはやっぱりうまいなあ、とか、日本酒といえば、なになにがおいしいよ、とか、やっぱり、焼酎はこれこれに限るなんてことを言う。こんなの口からでまかせに違いないなんて思っていた。こんなものに、美味しいもクソもあるわけがない。アルコールなんて刺激臭がつよいものに、おいしいなんて感覚を持つなんてありえない。
 ガソリンを舐めて、美味しいとか美味しくないとか言っているようなものなのだ。そんなもの、わかるわけがない。 はずなのだ。
でも、ちょっと、どうも、美味しいと言っている人たちが、嘘を言っているようには思えなくなってきた。その人たちは本当にお酒を美味しいと言っているような気がしてきた。

 

・酒は飲めるのだ。以前、ラオスビエンチャンで、安いことをいいことにバーに入り浸って、毎日浴びるように酒を飲んでいた。従業員の賄いも一緒に食べながらビアラオを一気一気をたて続けにやったりした。
 その時のことを思い出すと、美味しく酒を飲んでいたんじゃないか、なんてことを思うのだ。 また、なんかの付き合いで飲みに行ったりもするのだが、そんな時だって、結構飲む。ジョッキのビールを一気に飲み干して、それから、サワーだのカクテルだの、ウィスキーなどと飲んだりする。でも、それが別に苦痛ではなかったりするのだ。
人は時間が過ぎると忘れてしまうものんだということで、これまで何度の家飲みを試みて、失敗しているけれども、それはなにかの勘違いだと、時間が経って思い込んでしまったということだ。

・ある人が、焼き鳥と日本酒の組み合わせは最高だ、なんてことをえんえん話すの聞かされたからだ。これまで、焼き鳥を食べているとき、これにごはんがあれば最高だ、なんてことは思ったことはあったが、酒に焼き鳥が合うなんてことを思ったことがない。
 でも、その人の話を聞いていると、もしかすると、おつまみの組み合わせを考えれば、酒は美味しくなるんじゃないか、なんてことを思ってしまったわけだ。
で、その結果、この年末年始、飲んだ酒は、鏡月のビンが四分の三残っている。ワンカップの日本酒が半分以上残っていて、缶のサワーは三本全て、中身が残ったまま放置して捨てる羽目になってしまった。
で、おつまみとお酒が合うなんて話は嘘なんじゃないか、なんて結論を出し首をかしげながら出すしかなかった。
 みんな、世間がつまみと酒が合うなんて流言が流布していて、それを信じ込んでいるからこそ、これにお酒は合うんだなんて自分に言い聞かしながら酒を飲んでいるに違いない。酒に料理なんて合うわけがない。というか、酒がおいしいわけがない。

 

・酒なんて美味しくないだろう?
 酔っ払いたいだけだろう?
 おつまみが、酒に合うなんて嘘だろう?
 酒がなかったら、つまみはもっと美味しくなるんだろう?

 なんてことだ。で、その答えはというと、

    酒自体がおいしいんだ。  
 酔っ払うとかというより、酒が好きだから飲んでいるんだ。
 酒に合うから、つまみを食べるんだ。
 酒があるから、つまみがおいしいんだ。

 

 

醸造酒の原理というのは、ベースとして菌や酵母、麹(酵素源)を糖やデンプン環境下において、分解した糖代謝物(=エタノール)を抽出するのが基本的だ。

では、なぜ酒によって風味が違うかといえば代謝によってアルコールを排出する細菌や酵素の働き、元の食べ物などの影響があるからだ。ぶどうベースのワインと、麦芽ベースのビールでは糖化の原理なども違ってくる。甘さなどが違うため、料理によって合わせるというのは一般的だと思う。

 

同じ日本酒でも、産地が違えば使う細菌や麹の種類が違う。そこでも好みの差が出てくる。その好みの差にみんなは値付けをして「これがいい」とかやってるわけです。

車でいうなら、サスペンション形式やエンジンの形式を吟味しているのと似ている。

 やはり、味を確かめてみると酒によって風味や味が違うのはよくわかる。飲みやすい・飲みにくい・好き・嫌いが分かれるというのもなんとなくわかる気がする。

ただ、やっぱり根本として酒の味を支配しているのは間違いなくエタノールだ。これは確実にそういってもいい。エタノールの味+ほかの味みたいなのが酒で、そうじゃないのが清涼飲料と区別してもいいくらいだ。

カクテルのように甘くてアルコール度数が低いものは味がジュースに近く、一般的には飲みやすいといわれている。好み的に甘いのが嫌いな人は別だけどね。度数が低いのでエタノール系のにおい・後味がそんなにしないからだと思う。

アルコール度数が高いものはエタノールの味と特有のにおいがそれだけ強いということが分かった。

大学のときの飲み会で巨峰酒のロック(ワインじゃない!)を一口だけ飲んだが、エタノールの味が強すぎてぶどうの味が後味に来る様な感じがした。正直、うまいと思えなかった。

研究室の先生が出したブランデーあたりなんかは香りのいい消毒液という感想が頭の中に浮かんできた。いったら怒られるよ。口の中に入れたくないほどではないが、おいしいと思って飲むような感じではないのは確かだ。

酒を楽しめるというのは、エタノールの独特なふわっと感+後味に原料のベース味を混ぜても耐えられることが前提だ。「この酒は嫌い」という人は前者の条件をクリアしているわけだ。

 

酒のつまみというのは、抹茶とお菓子みたいなものだと考えている。抹茶のお菓子というのは基本的には甘みの強い柔らかい生菓子、羊羹だ。ケチったお茶会だとヤマザキの饅頭などが使われたりする。コストダウンが激しいが、決して悪い組み合わせではない。やはり、お菓子だけだと口の中が甘い。だから渋い抹茶で口の中を中和する。でも、いきなり抹茶単品では苦い・渋いのでなんか変な感じになる。

自分は茶道をやっていたので、この2つの組み合わせが結構、理にかなっているなと思う。

個人的な話をしよう。酒のつまみそのものはおいしいし好きなんだけど、それによって酒を飲みたくなるのか?というとそれはない。だって、いくら合うとかいわれても飲んだときのアルコール特有の味と臭いが好きではないのと、単純に甘いカクテルを飲むなら アルコールの風味が一切しないソフトドリンクの方が好きだ。なんというか、混ざった味というのがどうしても苦手なのだ。たぶん、好きな人というのは特有の混ざり具合が本当に好みなんだなぁと思っている。

知人に、お菓子が好きだけど、抹茶嫌いな人がいる。そういった人は抹茶を飲みには行かない。 逆のパターンで和菓子のあんこだけが苦手な人も行かないと思う。(家のポットかなんかで簡易的に抹茶だけ作るというパターンなら飲むと思われる)

 

酒の話に戻すと、酒が好きという前提があって初めて「酒とつまみと合う」という感覚が生まれるのではないかと思う。両方に好きな要素があって、それが組み合わさることによる相乗効果をつまみや食べ合わせとして期待していることになるのだろうか。

だから、なんらかの原因で酒を体が受け付けなくなったのかな?と考えざるを得ないなぁと記事を読んで思った。(ラオスから飲んでいないブランクがどれくらいかわからないので・・・)

なんともいえないが、ここらへんにしておこう。

長々と独特な考察をやってみたのだが、意外とこういうことを考えるのは面白い。

まともな結論が出るかどうかはともかくいろんなところを見ていくのはいいかもしれない。