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自動車、発達障害などを扱うブログです。最近はQMAにはまっています。

発達障害の大学生の就労支援について

ちょっとではあるが、そういった関係の本を読んでみた。
「実質、大学の発達障害教育はカウンセラーに丸投げ気味」「大学全体で組織的な支援ができていない」ということが主に書いてあった。
これはその通りではあると思う。むしろ、「発達障害」の言葉を聞いたことのない職員がいても不思議ではない。
自分がほとんど定型発達者としか付き合いのない人だと余計その傾向に拍車がかかっても仕方がない側面はある。それどころか発達障害の人を迫害していたという可能性もあるのでなかなか支援をするといっても具体的には分からない、自分の中ではこんな人たちを支援するなんて信じられないという感覚があるんじゃないだろうか。
あまり表には出さないだろうが、こういう反応がないわけではないだろう。
日常の大学生活に対する支援は前よりはずっと支援がなされてきていることは確かだ。だが、大学を卒業したら就職をして給料を得なければならない。普通の学生は紆余曲折ありながらも就職できる可能性は低くはない。だが、当事者学生は特性の影響で面接官に変なイメージを持たれてしまうことの回避が非常に難しい。

専門的な知識を学べとまでは言わないが、「これじゃ社会に出れないぞ?うまくいかないぞ?」みたいな説教じみた真似だけを止めるだけでも当事者の精神を追い詰めることはなくなる。
当事者はだいたい自分が社会不適合であることは認識できるだけの能力があるが、それに対してどうやって対策をすればいいか路頭に迷っているところにそんな言葉を言われても「どうすればいいんだよ!」という気持ちだけが残ってしまうし、支援者側も「こいつは反抗的だな」という間違った認識が植え付けられてあとあとの関係が難しくなる可能性があるからだ。
指摘をするときにはあんまり感情的にならないほうがいい。まずはこのくらいの心構えを持っていただきたい。

あとは、会社側の意識を変えないといけない側面がある。発達障害の人は精神障害手帳をとって就労する場合があるが、穏やかな環境ならばだいたい普通の人とおなじだけのパフォーマンスが出せる可能性があるということ。定型発達者にも言えることなのだが、劣悪な労働環境は改善すべきだ。
休ませたら負けと思う経営者など、体調管理もろくにできない人のことだから。