車の小回り具合を決める要素
一般的に大きい車は小回りが利かず、小さい車は小回りが利く。だいたいは合っているが、かならずともそうとは言えない。ハンドルの切れる角度や駆動方式、ホイールベースの長さによって小回りの要素が変わってくるからである。
そこそことり回しがよさそうに見える初代bBなんて最小回転半径が5.5m。
クラウンとほとんど変わらない。
それならまだいい。ハイブリッドで人気のアクアは正直驚いた。
16インチのタイヤのオプションにする方は気をつけていただきたい。
本来、4.8mだった最小回転半径が16インチ用のオプションをつけると、5.7mになってしまうのでとてもコンパクトカーの取り回しとはいえない。
だいたいエスティマとかアルファードと一緒くらいなのでギャップがすごい。これは、タイヤがフェンダーに干渉しないよう、切れ角を小さくしてあるからだそう。デザイン重視はいいのだがあまりにも小回りを犠牲にしすぎなのでちょっと評価できない・・・。
せめて1500ccクラスなら最小回転半径は5mを切るくらいがちょうどいいと思う・・・
話がやや脱線したが、小回りを決める要素はここのサイトに書いてある。
同じ全長、同じハンドル切れ角、同じトレッド幅の車両で比較した場合、ホイールベースによって、最小回転半径に差ができます。実際には、車種毎にハンドル切れ角やトレッド幅が異なるので一概には言えませんが、車庫入れなどの際に重要になる最小回転半径の違いは、ホイールベースの長さが重要な要因といえます。ホイールベースが短いほど小回りが利き、長いほど、最小回転半径が大きくなります。
ハイエースとノアは全長が同じ4.7m。幅がまったく同じ1.7m。ハイエースはでかいから小回りが利かないというイメージがある。
だがデータを見るとハイエースの最小回転半径は5.0m(2WD)か5.2m(4WD)だ。
そして、比較対象であるノアの最小回転半径は2WDですら5.5mだ。(4WDは設定なし)
もちろん、幅や高さもほぼ同じなので全体の見た目だけではまず分からないと思う。
では、なぜこんなに差があるのか?ハイエースの小回りの利点を上げてみよう。
・FR(後輪駆動)であることで、タイヤの動く前輪の切れ角を大きくとれる。
ノアだとFFのため、下手にタイヤの切れ角を大きくするとドライブシャフトに負担をかけてしまうからだ。
・ホイールベースが短い。ハイエース(2570mm) ノア(2850mm) だいたい30cmくらい違う。
人よりも荷物を載せることを考えているため、シートの居住空間をある程度犠牲にしていることもある。
あと、ノアの場合、旅行を目的にしているので高速道路の使用も考えて直進安定性を重視しているように感じる。
・乗用車よりもタイヤを細くしてある。(コストの関係か、荷物の関係か?)
切れ角をとれる要素の1つになる。フェンダーに干渉しにくい設計にしやすい。
駆動方式によるハンドルの切れ角は基本的に(FR=MR=RR)>FF>4WDの順になる。
だから、ランクルなどのでかい四駆の車は小回りが利かない。そして、ホイールベースの短い軽自動車は小回りが利く。その中でも軽トラや軽バンは後輪駆動のため小回り性能が最高にいい。
だから同じクラスの車で小回りが利かない理由などを考えると意外なことが分かったりする。
大きさや駆動形式(FF)は一緒だけど、マーチとスイフトの小回り性能は全然違うみたいなので調べてみるといいですよ!