マイノリティ雑貨店

自動車、発達障害などを扱うブログです。最近はQMAにはまっています。

親の問題は子にも影響する

児童心理の2014年9月号を見ていたら「元気を養う食」という記事を見つけた。
これは子供が朝食を食べないという事項に関することだが、こんな些細なことでも大人の社会問題というのは意外と影響力があるんだなということを実感した。

引用を混ぜたりしながら話していきたいと思う。

2007年から始められた「全国学力・学習状況調査(いわゆる「学力調査」)によれば、「朝食を毎日食べていますか」という問いに「全くしていない」「あまりしていない」と答えた小学6年生は第1回調査以降、毎年ほぼコンスタントに5%前後である。



これくらいなら30人クラスで言えば1人か2人くらいの割合じゃないかと思うかもしれない。でも、富山県コホート研究では割合としてはかなり狭い範囲ではあるものの、恐ろしい結果が出ている。

朝7時までに起床する小学4年生の欠食率・孤食率はわずか数%だったが、7時半以降になると30%を超えることが示されている。



この資料だとどのくらいが7時半以降におきるかはちょっと分からないのだが、確かに遅く起きてしまうことにより朝食をとる時間が減るのは当然の話だ。
問題にしているのは、「なぜ起きられないのか?」ということにつながってくるんですよ。

日本学校保健会による「児童生徒の健康状態サーベイランス事業報告書」によれば、1980年代以降、小学生も、中学生も、高校生も、つまりどの年齢層でも子供の平均睡眠時間は減少傾向にある。最も減少が目立ったのは中学生男子で、1981年から2012年までの間に52分も短くなった。
中学生といえば食べ盛り、伸び盛りの時期である。しかしこの成長期に十分な睡眠時間が確保できなくなっているのだ。



中学生の場合、過激な運動部と受験勉強に追われている男子が多い。学校の名誉のためなのか知らないが、受験に弊害が出るレベルでガチな運動をさせている背景があるんじゃないかと思う。怖いのはそういった風潮を保護者が望んでいる傾向にあるということだ。
高校生の場合、大学の受験勉強の場合では部活をカットする方向に行く傾向がある分マシなのだろうがそれでも、日本の学校の運動部というのはどこか異常であるというのは間違いない。

ブラック企業などが問題になっているが、そこに巻き込まれているのは大人だけではなく子供も入っている。

睡眠不足はむしろ大人に顕著であり、恒常的な長時間労働、ワークライフバランスの欠如などによって、大人こそが慢性的な睡眠不足に陥っている。子供の食の問題、生活習慣の問題は大人社会の夜型に巻き込まれた結果と見るべきだろう。



大人の睡眠不足といえば、長距離バスの運転手がよく事故を起こしたりすることが有名ではないだろうか。人件費けちって大事故を起こすなんて典型的過ぎる。「安ければいい」ということを考えすぎるとこういうことになるのかもしれない。
眠らない街というけど、もうそれって「睡眠不足推奨の街」といっても過言じゃない。

もう、どういう発想で国が動いているのかわけが分からない。