マイノリティ雑貨店

自動車、発達障害などを扱うブログです。最近はQMAにはまっています。

ギア比の設定と使い心地を並べてみた

 

 

1速⇔2速がワイドレシオな場合

メリット

1:加速時に回転数が結構な勢いで落ちるので、低速トルクの強いエンジンでは静粛性と加速力を両立できる。これによって燃費もよくなる。

2:また、2速にした後は若干ハイギアードなため、流れの速い幹線道路などではそのままのギアでも割と高い速度まで引っ張る準備ができる。(そのかわり、加速は若干犠牲になるが・・・)

3:外車などに多いダウンサイジングターボでは1速をローギアードにし、回転数をあげて加給を早めることでハイギアードに設定された2速で回転数が落ちても十分なトルクを確保できる。

4:軽トラのように1速を発進用と割り切るようなギア比設定ならクラッチをつなぎやすく、次のギアで静かに巡航しやすいという運用が可能。

 

デメリット

1:時速10キロ以下の渋滞路・駐車場では、回転数が落ちすぎて2速ではトルク不足でギクシャクする。要するに、微妙に速くなった速度でも1速のまま走り続けないといけない場合がある。

2:険しい山道での発進では1速で回転数を上げたにも関わらず、すぐにシフトすると2速で回転数がかなり落ちるためパワーが足りなくなることがある。

3:低いギアで回転数を上げてシフトすると、変速後の回転差が大きくなるため雑なクラッチ操作だとシフトショックが出やすい。特にMT初心者はこれでめちゃくちゃ気を使う。

 

1速⇔2速クロスレシオな場合 

メリット

1:渋滞路では割と速めにシフトアップできるうえ、2速でもギア比が高すぎないため十分なエンジンブレーキを活用できる。

2:山道でも、発進後2速にシフトしたあとのパワーバンドが外れにくい。

3:軽自動車では排気量の制限があるため回転数を上げないとパワーが出せないが、ギア比が近いことで回転数をそれなりに保てる。

4:狭い道や駐車場でも2速に入れやすいので、そういった場面で静粛性は保てる。

デメリット

1:広い道では、引っ張っても最高速が伸びないからシフトが忙しい。(賛否両論)

2:乗用車向きな乗り方で考えると燃費・静粛性が落ちる傾向にある。

3:発進時に回転数が上がりすぎてしまうため、低回転でも十分なトルクのある燃費志向の大排気量エンジンには向かない。

 

 

2速⇔3速がワイドレシオな場合

メリット

1:幹線道路におけるシフトアップでは静粛性が高まり巡航しやすいため、燃費重視の乗用車エンジンにはすごく向いている。3速で引っ張りやすい設定ともいえる。

2:右左折のさい、かなり低速ならシフトダウン後の加速がしやすい。

 

デメリット

1:流れがよい状態の右左折のスピードだと、2速では低すぎて3速ではパワー不足ぎみということがある。

2:山道において3速のギア比でエンジンブレーキが弱いと感じたときに、2速に入れると五月蝿いばかりで最高速が伸びなくなるので排気量によっては交通の流れを悪くしやすい。もしくは、回転数が高すぎて2速が使えなくなる。

 

2速⇔3速がクロスレシオな場合

メリット

1:山道のくだりの急なカーブなどで2速へのシフトダウンによるエンジンブレーキの強化が非常にしやすい。とくにエンジンブレーキの弱くなる小排気量の車ほど影響が大きい。

2:高回転エンジンではトルクのある部分が使いやすくなるため、かなり山道でも細かい調整が利きやすくなる。

 

デメリット

1:街中ではシフトが忙しいので2→4の飛ばしシフトくらいでちょうどいい場合がある。(軽自動車ではトルクがないのでおすすめしない)

2:大排気量で低速トルクの大きい車ではここらへんの設定自体に意味があまりない。

 

 

3速⇔4速がワイドレシオの場合

メリット

1:シフトアップ時の4速巡航が静か。

2:上り坂でシフトダウンしたときの加速力アップが期待できる。

3:車種によっては、3速でも左折がしやすい。

4:低速トルクのある車なら燃費がよくなる。

 

デメリット

1:平地でシフトダウンするとき、ギクシャクしやすい。

2:3速を割と引っ張らないと巡航がもたつく。(小排気量ほど顕著)

 

 

3速⇔4速がクロスレシオの場合

メリット

1:60kmくらいの割と高いスピードからでも、シフトダウンを併用してのエンジンブレーキが使いやすい。

2:上り坂でシフトアップしてもパワーダウンしにくいため、静粛性がマシになる。

3:ワイドレシオに比べ、高い速度での右左折がしやすい

 

デメリット

1:強めのエンジンブレーキを期待しすぎると思っていたより利かない。

2:3速が加速向きのギア比だとシフトアップ後も巡航がうるさい。

3:高回転エンジンでは燃費が伸びない。

 

4速⇔5速がワイドレシオの場合

メリット

1:巡航重視の5MT車ならエンジン回転数を落とせる。(燃費・静粛性)

2:ギアの離れ具合が適切な範囲であれば、高速道路でのエンジンブレーキが強めにできる。

 

デメリット

1:街中で無理に使うとすぐに4速に落とす羽目になる。

2:シフトアップ後の加速が悪くなる。

 

4速⇔5速がクロスレシオの場合

メリット

1:加速重視の車なら、5速からでも加速・エンジンブレーキの活用がしやすい。

2:低速(50~60km/h)からでも入れやすい設定にできる。

デメリット

1:5速MT車だと高速道路巡航の回転数が高くなり、燃費や静粛性が下がる。

2:高速道路のシフトダウンによるエンジンブレーキがやや弱くなる傾向。

 

 

 

5速⇔6速がワイドレシオの場合

メリット

1:1速から5速を加速向きにして、6速だけを高速巡航としてギアの割り振りがしやすい。(燃費向上のための振り分け)

 

デメリット

1:ラリーなどで使う加速重視の車では巡航のためのギア比を設定する意味があまりない。(6速にしたことで歯車を薄くするので、耐久性が落ちる)

 

5速⇔6速がクロスレシオの場合

メリット

1:5速をトップギアにして、その下の1~4速の間のギア比を詰める設定ができる。

(加速重視のラリーカー向け)

2:低速域(~80km/hくらいまで)ならギアの選択による運転の仕方の調整がしやすくなる。

 

デメリット

1:高速巡航が苦手になるので、燃費や静粛性は劣る設定にせざるを得ない。

2:ギアの間が細かくなるので町乗りではシフトチェンジが忙しくなる。