化学系の学生よ!SDSを知っておこう
あけましておめでとうございます。本年もマイノリティ雑貨店をよろしくお願いします。
では、今年第一号の記事はSDSのことについてのお話をかなり大雑把にひとつ。
この記事は学生向きにシンプルな書き方をしてあるので、企業などで大量の合成をしている人だと説明がかなり雑です。
要望があれば、追記します。
【そもそも、SDSってなんじゃコラ?】
SDSは正式名称をSafety Date Sheet という。日本語では安全データシートという。
古い言い方では、MSDS(Material Safety Date Sheet)という言い方もするがJIS上での表記はSDSを使用する。
で、これがなんの役に立つかというと「化学物質を安全に取り扱うためにどうやって扱えばいいのか?」というのが書いてあるんですよ。
素手で触るとかぶれるから手袋をしようね! 引火性が高いから火を近づけちゃいけないよ! 水と反応するから火が出たら粉末消火器じゃないとまずいよ!みたいなこと。
あとは、何度で沸騰する・溶ける、そもそも常温で揮発するものなのか?みたいな物理化学的性質も記載されている。
【なんで知っておく必要があるのか?】
簡単ですよ。使う前に性質を知っておくことで「俺はいま、ヤバイものを扱っているから正しい対処をする」って意識を持つ必要があるってことですよ。
揮発性のものをフタ開けっ放しにしておくと蒸発して引火の原因になったり、なくなったりするのでそういったことを理解してもらうための書類です。
【どうやって見るの?】
ネットで「(化学物質名)SDS」でググると、だいたいどこかの企業がpdf形式で出している場合が多いです。
一般的な薬品なら、使用する薬品の濃度と物質名があっていればどのメーカーのSDSでも問題ありません。もし、メーカーがわかればそっちのほうが推奨です。
ただし、あんまり特殊なものや独自で作っているものは出てこないかもしれないので、それは製造メーカーに依頼する必要*1があります。
まぁ、大学生が使う薬品でそこまで特殊すぎるものは珍しいのでググればだいたい見つかります。ぶっちゃけ、メーカーに頼むまでやる必要はないです。
例として有機化学研究室で器具の洗浄にアセトンを使っていますが、そのSDSを下のリンクに張っておきますので「SDSってこういう形式なのかぁ!」ってことを覚えてもらえればいいでしょう。
実際のSDS:アセトン(三共化学株式会社から出しているものです)
【まとめ】
ぶっちゃけ、SDSだけでは分からないことが沢山あります。ただ、何も見ない状態と少しでもいいから見てある程度でもいいから情報を知っている状態は違います。
あと、ここを見ているかどうかは知らないけど大学の研究室の先生にお願いです。
薬品を使って実験をするうえで、SDSというものがあるよってことを言ってください。
あれは性質を教える上でなかなか分かりやすい教科書だと個人的には思います。
新年の挨拶とともに、これからもよろしくお願いします。