マイノリティ雑貨店

自動車、発達障害などを扱うブログです。最近はQMAにはまっています。

中小企業を儲けさせなければ、日本に未来はない

てめえ、とぼけたこと言ってんじゃない!と怒鳴りたい人もいるだろうが、少し待ってほしい。さて、中小企業って日本のどのくらいの割合を担っているのかをしっかり調べてから考えなくてはいけないのだ。

 


中堅・中小企業で働く良さ - JS日本の企業2016

 

前の記事のやつに書いてある97%というのはどうやら勘違いだったようです。ごめんなさい。なんと、日本にある企業421.3万社のうち、420.1万社が中小企業だということらしい。もちろん、規模はさまざまなのでほとんど大企業といってしまってもいい資本金の会社も含まれている。なので、そういった経営基盤の強い会社と吹けば飛ぶような不渡り寸前の会社との差も考慮していく必要があるのだ。

不景気に対する影響の大きさが違いすぎるためだ。

中小企業1社当たりの平均人数を出してみよう。

中小企業に勤めている人(正規・非正規は問わない)は2834万名。

それに対して、420.1万社が現在登録されている会社数だ。

事実上動いていない会社もあるだろうが、平均を出してみると1社当たりだいたい6.7名という計算になる。これは7人を割ってしまっている。細かいことを考えると面倒なので所属人数300人以上を大企業と考えてみる。そうすると、いかに小さな規模の会社が数多くあるのか分かるのではないのかと思う。7人の会社といえば、一般的には零細企業と言われるような規模になる。

だけど、彼らがいなければ大企業は仕事をすべて裁ききることはできない。

統計局ホームページ/平成18年事業所・企業統計調査 結果の概要 I-4 従業者規模別

どうやら、18年が最新のようなので、年式としては古いのではあるがこれを参考にするしかない。

「1~4人」が348万7千事業所(事業所全体の60.9%)と最も多く、次いで「5~9人」が109万7千事業所(同19.2%)、「10~19人」が62万3千事業所(同10.9%)などとなっており、従業者数10人未満の事業所が事業所全体の約8割を占めている。

小さな事業所の存在の割合が低くなっているらしい。下請けイジメなどで潰れている割合は意外と馬鹿にできないんじゃないだろうか。おそらく、今だとアベノミクスの影響で下請けイジメがもっとひどくなっていうと思うのでもう少し低く見積もったほうがいいかもしれない。

中小企業で一番大きいとされている規模である300人クラスは0.2%なので、結構少ない割合なんだなと感じた。

大企業は1社あたりの所属数が多い(1社あたり平均1218人)のだが、やはり小さな企業を完全になくしてしまうということは影響があまりに大きい。

その中には子会社などもあるため、なおさらだ。

今、アベノミクスによって大企業は儲かっている。だけど、小さな企業はほとんどその恩恵を受けていない。むしろ、好景気なのに余計苦しくなっているというのが実情だ。

そして、働く人のほとんどは中小企業所属である。条件のよい大企業には3割ちょっとくらいしかいないため、6割強の人が事実上の不景気を感じていることになる。

当然、企業規模が小さければ小さいほど不景気である感覚は強いわけです。

不景気であれば、給料も少なくなる。仕事単価を安くされて、給料が少なくなっている人が多数派であれば、増税をされて苦しい風潮があるというのは当然だろうと思う。

こういうことをいうと、「お前が勝ち組になればいいじゃん」というやつの意見が出てくる。飽きるほど聞いているので、聞いたところで何の価値もない。個人で対応できる要素の領域を超えていることをあまりにも理解していないんですよ。

そして、アベノミクスは正社員を9万人減らし、派遣社員を88万人増やした。

これは仕事単価を安くしたことに他ならない。さらに、企業の勝手で雇用を切るという大義名分までできたわけだ。派遣業というのは、仕事の蓄積・知恵を活かすにはすごく邪魔な業界なんですよ。どういうことかといえば、仕事を覚えたころに切られるなんてことが平気である。現場の道具やルールに慣れた人がその切られてしまった人しかいなかったならもうその現場は大パニックだ。なれていない新人だけで業務をまわすなど、正気の沙汰ではない。

コストを下げる大義名分のためなら、そういったデメリットの危険性をまるで感じずにやっているやつらの神経は実にイカレテルんじゃないかと思う。

目の前の利益のためにさまざまな影響があることをガン無視しすぎなのだが、儲かる当事者は影響がある頃にはうまく逃げている。

ほくそ笑みながら「きみたちが選んだ自己責任でしょ?」とかいう声が聞こえるようだ。こんなことがある意味想像できてしまうとは・・・

News23でやったような町の声レベルで景気を実感できるようにするためには中小企業を儲けさせなければまったく意味がないのだ。中小企業に対する仕事単価を脅しで安くさせて、GDPが上がった!景気がよくなった!なんてただの泥棒ですよ。

え?あんたらの取り分が少なくなるだって? そんなの知ったことかよ。あんたらどんだけパクっててそんなことが言えるんでしょうね。