テレビのインチサイズから縦横の大きさを楽に求める方法
あけましておめでとうございます。今年もマイノリティ雑貨店をよろしくお願いします。
軽くあいさつがすんだところで、テレビのサイズを少しだけ数学に絡めた話をしたい。
例えば、あなたは40インチ(16:9サイズ)のテレビの縦と横の長さってわかりますかね? 自分もはっきりいって、そんなサイズを把握しているほどマニアックではない。でもこれって、三角比を応用すれば近似値を電卓だけで求めることが実はできる。
(今回、4:3サイズのサイズに関しては省略。)
じゃあ、16:9のサイズの40インチのテレビの縦横を簡単に求めるにはどうすればいいのか?という質問がとんでくるはずだよね。具体的にやっていこう。
なんでこうなるのっていう人はあとで説明するので、まずやり方だけ。
横に関しては、対角線のインチ数に0.87をかけます。そして、cmに直すため2.54をかければOK。 ※1インチ=2.54cm
縦はどうなの?というと、近似値ではあるんですがそのまま2で割ればいい。
そうすると縦は40×0.87×2.54≒88.4cm
横は40÷2×2.54=50.8cm
数ミリ誤差はあるものの、だいたいは正確な値です。だから本当はサイズ表とか見たほうがいいんだろうけど、だいたいの計算で暗算するときにはこっちのほうが断然楽です。
ちょっとまて、なんで0.87なんだ?とかそういうことが原理から気になる人向けの説明をしましょう。専門的なので、見たい人はクリックして続きを見てください。
ちゃんと原理を理解するには高校~大学初歩くらいの三角関数の知識が必要です。
こんなの見るのだるいよって人はここで打ち切ってくれてかまいません。
★原理
設定より、画面の横:縦の比が16:9ということはわかっているのでtanの値は9/16と自動的に求まります。要するに、斜辺の比だけが分かっていません。
ただ、実際の大きさが分かっているのは斜辺だけなので、比さえ分かれば実際の長さを求めることができるようになります。tanθを求めるため、アークタンジェントで対角線が作る直角三角形の角度を調べてみます。タグの関係上、表記がおかしいのはご勘弁を。そして、ピタゴラスの定理から実際の比も求めてみます。
tan-1(9/16)=29.3577°・・・・≒すなわち約29.36°となるので、今説明した概要の図を下に示します。
この図を見ると分かると思いますが、斜辺である40インチの部分の比は√337になっています。40インチ=40×2.54cmなので、101.6cmです。
関数電卓を使って、101.6cos29.36°をやると、88.55cm
101.6sin29.36°をやると、49.81cm
必殺、関数電卓先生によると
cos29.36°は0.8715・・・・、
sin29.36°は0.49029・・・・
なので細かい数字は面倒だし有効数字などを考え、実用上で使う分には横は0.87、縦は0.5(もしくは2で割る)をかけてあげればいいわけです。
どのくらいの誤差が出るのかもやってみましょう。
さっきの値をもう一回持ってきましょう。
40×0.87×2.54=88.392cm≒88.4cm(横の幅)
40×0.5×2.54=50.8cm(縦の幅)
だいたいの誤差を計算すると40インチのサイズでは実際の大きさよりも横はー0.1cm程度、縦の誤差は+1cm程度のようです。
インチが大きいとこのズレが若干大きくなり、インチが小さいとその分ズレが小さくなります。以上、新年からのしょうもない話でした。